月刊星ナビ6月号に7ページのマンガを書かせていただきました。
星ナビは、マニアも満足する内容と初心者にも親しみやすい内容を兼ね備えたバランスのいい天文雑誌です。ただ「マンガを読むから買うね」と言ってくれた優しい方々が初めて手に取ったら「どこから見ればいいの?!」と戸惑うかもしれないので、そんな方へ向けてご紹介します。
星ナビ6月号は皆既月食の写真が目印です。本屋さんではカルチャー系の雑誌棚にあります。税込980円です。5月6日発売なので既に店頭にあると思いますが見つからない場合は店員さんに聞いてみてください。
発行元のアストロアーツによる紹介記事はこちら。電子書籍販売サイトへのリンクなどもあります。
宇宙の時を刻む
太陽系をとじこめた 始まりのプラネタリウム
ささきさがマンガ制作で参加した50ページから始まる10ページの特集です。世界で初めて「プラネタリウム」と名付けられた小さな部屋を写真・マンガ・解説という構成で紹介しています。
マンガは「解説・写真を担当された中山さんの旅行記のコミカライズ」なのですが、中山さんには膨大な写真資料だけではなく機械部分の細かい部分についても調べていただきました。中山さんの人脈を駆使して名古屋市科学館の毛利勝廣さん、振子時計愛好家の阿部啓さんにもご協力いただきました。専門的な知識はマンガの目立ったところに現れるわけではなく、作画担当のささきさの理解を助けるばかりでした。けれどそれら知識なくしてあのマンガはできあがらなかったので、本当に感謝しています。
18世紀のアイジンガー青年の情熱や美しい小部屋の様子、オランダの田舎町の情景が伝わりますように。
感想などありましたら、ささきさのツイッターやお問い合わせ宛に気軽にお寄せください。
5月26日皆既月食
赤いスーパームーン
26ページからの特集。
今回の皆既月食は、普段あまり星を見ない方にも知っておいてもらいたいおすすめ情報です!
と覚えておいてもらえればそれだけでも楽しめますが「なんで、どうして赤い月なの?」という疑問にわかりやすく答えてくれるのがこの記事です。赤色の秘密、月蝕ごとの赤みの違い、スマホやデジカメでの撮影方法などを知ると、さらにこの天体ショーを楽しめます。
HAYABUSA三部作完結
もうひとつの「はやぶさ」ミッション
38ページからは、小惑星探査機はやぶさを12年以上追い続け、プラネタリウム用の映画を制作した上坂監督による制作にまつわる苦労や喜びを綴ったモノローグ。創作に関わる人に読んでほしい特集です。
ささきさは、はやぶさ初号機が帰還した1週間後に上坂監督にお会いしてサインまでもらっていました。
そして2020年夏に同じ場所で開催された完結版試写会&講演会にもお邪魔しました。その時に熊本から駆けつけて来られた中山さんにご挨拶してその後twitterでよくお話しするようになり、今回のプラネタリウムマンガの企画が生まれ、同じ号の星ナビに掲載された…と考えると巡り合わせの妙を感じます。
銀ノ星
四光子の記憶
大好きで星ナビを買うたびに楽しみにしている銀塩フィルムの見開き写真。モノクロのざらざら粒子が表現する夜の世界がエモエモのエモなのです。文章も淡白ながら詩的。もう大好きです。写真集はないのかな。
それからこれは天文雑誌でしか味わえないのですが、随所に挟まれた広告でひたすら望遠鏡やら双眼鏡やらを宣伝してきます。めっちゃ筒推してくるわぁ…とパラパラめくってみてください。楽しいよ。